夏休みは嬉しいけれど…家計を圧迫するレジャー費用に悲鳴も

酷暑の続く夏休みシーズン。子どもたちにとっては待ちに待った長期休暇だが、その一方で、保護者にとっては楽しみと不安が入り混じる複雑な期間でもある。特に今年は物価高騰の波が家計を直撃し、夏休み期間中のレジャーや食費など、出費増加に頭を悩ませる声が後を絶たない。

共働き世帯が増加する中、夏休みは子どもたちにとって、普段できない体験を通して成長を促す貴重な機会となっている。しかし、旅行やキャンプ、遊園地など、魅力的なレジャーには、どうしても費用がかさんでしまう。
都内で小学生と保育園児の子どもを持つ母親は、「上の子が友達とプールに行きたい、下の子はテーマパークに行きたいと言うけれど、どちらも入場料や交通費がかかるので、今年は我慢してもらうしかない」と話す。食料品や日用品の値上がりで家計は逼迫しており、レジャー費用まで捻出するのは厳しいのが現状だ。

さらに、給食がなくなり、家で食事をする機会が増えることも、家計への負担を増大させる要因となっている。「夏休みは食費が2倍近くに跳ね上がる」と話すのは、中学生と小学生の子どもを持つシングルファザーの男性。「栄養バランスを考えながら、毎食用意するのは大変だし、食費もかかる。夏休みは本当に辛い」と本音を漏らす。
NPO団体が実施した調査によると、困窮世帯にとって、夏休み期間中の生活費増加は深刻な問題となっている。特に、食費や光熱費の負担増に苦しむ声が目立ち、満足に食事や冷房を提供できないことに心を痛める親も多い。レジャーや学習塾など、教育的な活動にお金をかけたくても、生活費で精一杯というのが現実だ。

夏休みは、子どもたちにとってかけがえのない時間であると同時に、経済的な事情によって、体験の機会や質に大きな差が生まれてしまう現実がある。子どもたちの笑顔を守るためには、行政による経済的な支援はもちろんのこと、地域社会全体で子どもたちの豊かな成長をサポートする体制作りが求められていると言えるだろう。

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