ホームランに観客が触れたらアウト？！知っておきたい「観客の妨害」

快音とともに舞い上がった打球は、大きな弧を描いてスタンドへ！観客も総立ち、球場全体が興奮に包まれる… 野球の試合で最も盛り上がる瞬間の一つ、ホームラン。

しかし、そんな歓喜の瞬間が、予想外の出来事によって、幻と化してしまうことがあります。それは、観客がフェアボールに触れてしまう「観客の妨害」です。

今回は、ホームランボールに観客が触れてしまった場合に、どのようなルールが適用されるのか、具体的な事例を交えながら解説していきます。

野球のルールでは、観客も「グラウンドの一部」とみなされます。そのため、観客がフェアボールに触れてしまった場合、審判は「観客の妨害」を宣告し、状況に応じて適切な処置を取ることになります。

特に、ホームラン性の当たりが、観客の妨害によってスタンドインしなかった場合、以下のルールが適用されます。

フェンスを越える前に触れた場合:
- 基本的に、打者には2塁打が与えられ、走者はそれぞれ2つ進塁します。これを「エンタイトルツーベース」と呼びます。
- 状況によっては、審判の判断で、打者および走者にさらに進塁が与えられることもあります。
フェンスを越えた後に触れた場合:
- ホームランが成立し、得点として認められます。たとえ、観客がボールに触れていなくても、フェンスを越えていればホームランになるはずだったと審判が判断した場合も、ホームランが成立します。

観客の妨害によってホームランが取り消されるのは、フェアプレーの精神に基づき、試合の公平性を保つためです。

観客席は、あくまで試合を観戦する場所であり、プレーに関与することは許されていません。観客がボールに触れてしまうことで、本来の結果とは異なる状況が生まれてしまう可能性があるからです。

観客の妨害は、選手だけでなく、他の観客にとっても残念なことです。野球観戦を楽しむ際には、以下の点に注意し、マナーを守って応援しましょう。

フェア地域に手を出すのはNG: 興奮して思わず手を伸ばしてしまうこともあるかもしれませんが、フェア地域にボールが飛んできた場合は、絶対に触れないようにしましょう。
ボールの行方に注意: 打球が自分の近くに飛んできた場合は、周囲の状況をよく確認し、危険がないように注意を払いましょう。
審判の指示に従う: 万が一、観客の妨害が発生した場合は、審判の指示に従い、冷静に行動しましょう。

観客の妨害は、野球の試合において、予期せぬ展開を生み出す可能性があります。

ホームラン性の当たりが、観客の妨害によって取り消されるのは、選手にとっては悔しい結果となりますが、それはあくまで、フェアな試合を行うためのルールです。

観客一人ひとりがルールとマナーを理解し、正しく観戦することが、選手たちへの最高の応援になるのではないでしょうか。

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