大谷・ジャッジの争いに沸くなかライバル出現…トップに経った強打者が歴史に名を刻む可能性
日本時間5月31日からのロサンゼルス・ドジャース対ニューヨーク・ヤンキースの3連戦は、日本人ファンのみならず現地のファンも稀代のふたりのスラッガー、大谷翔平選手とアーロン・ジャッジ選手の本塁打競演に酔いしれました。
この模様は日本のニュースなどにも連日取り上げられ、記憶に新しいことでしょう。
実はこの3連戦と同期間に3戦連続で本塁打を放ち、(うち1試合は2本塁打)一気にMLB本塁打王争いトップに躍り出た選手がいます。
それが、シアトル・マリナーズのカル・ローリー選手です。
ローリー選手は、守備の負担が大きい捕手を担い、2021年のメジャーデビュー後は打率こそ2割前半のものの、2022年には27本、2023年に30本、2024年34本と着実に力をつけて来ています。
今年はこれまでに打率.264で両リーグトップの23本塁打と、まだシーズン前半とはいえ絶好調といえるでしょう。
そして、ローリー選手には本塁打王争いの他にも更新に期待のかかる記録があります。それは捕手であり、かつスイッチヒッターという特殊性によるものです。
これまでの捕手の本塁打記録は、40本塁打以上でも8人しかおらず、最多は2021年にサルバドール・ペレス選手が記録した48本です。
また、スイッチヒッターの40本塁打以上は歴代で12人おり、最多は1961年にミッキー・マントル選手が54本を記録しています。
ローリー選手は今後の活躍次第ではありますが、十分にこれらの記録を狙える位置にいるといえます。
また、マリナーズのシーズン本塁打記録を見ても、1997年と翌98年にケン・グリフィーJr.選手が放った56本が最多で、この記録も射程圏内に入ってきます。
ローリー選手は捕手でありながら既に素晴らしい打撃成績を残していますが、このままシーズンを完走した場合、どんな成績を残すのか期待が高まります。
まだシーズン記録の話をするのは時期尚早な季節ではありますが、これらの記録更新に期待を持ちながら観戦するのも面白いでしょう。
ここ数年は大谷選手とジャッジ選手の本塁打争いに目が行きがちですが、毎年のようにライバルが出現するのも面白いところです。
今年はシーズン終盤にどのようなドラマが待っているのか、ますます目が離せません。