まだ終わらない挑戦 「映画 えんとつ町のプペル 約束の時計台」がここから迎える勝負どころ
前作『映画 えんとつ町のプペル』が大ヒットしてから約5年。西野亮廣さんが製作総指揮・原作・脚本を務める続編『映画 えんとつ町のプペル 約束の時計台』が、2026年3月27日に公開されました。
注目度の高い作品でしたが、公開初日から3日間の成績は動員8万8000人、興行収入1億2200万円で週末ランキング5位というスタートでした。春休みの強力な競合作品が並ぶ中での結果であり、オリジナルIP作品として極端に悪い数字とは言えません。ただ、前作の存在感や西野さんがこれまで掲げてきた「ディズニーを倒す」という大きな目標を思うと、少し物足りなさを感じた人も多かったのではないでしょうか。

ポスタービジュアル© 西野亮廣/「映画 えんとつ町のプペル ~約束の時計台~」製作委員会
作品にかけてきた時間や思い、そして前作で築いた期待値を考えれば、今回の初動成績を手放しで喜べる状況ではないのは確かです。話題作として公開されたからこそ、なおさら厳しく見られている面もあるでしょう。
ただ、ここで注目すべきは西野さんが結果を突き付けられても立ち止まっていないこと。公開後すぐに自ら状況を受け止めながらも、「スロースタートだが巻き返す」という姿勢を見せ、連日のように動き続けています。YouTubeでの生配信をはじめ、舞台あいさつ、さらには観客と一緒に映画を見る会を開くなど、作品を広めるために精力的なPRを継続中。
映画の公開後は、どうしても初動の数字ばかりに目が行きがちですが、公開後に口コミが広がり、じわじわと伸びていく作品も存在します。西野さんの今の動きを見ていると、まさに全精力を注いでいるように感じられます。自分で前に立ち、言葉を届け、観客と直接つながりながら、作品の魅力をもう一度伝えようとしているのです。
この状況は、『約束の時計台』という作品が持つメッセージとも通ずるものがあります。作品の中で描かれているのは、「待つことの大切さ」や、「待つことは何もしないことではない」という考え方。さらに、「成功の前には報われない時間がある」というテーマも、今の西野さんや作品の置かれた状況に酷似しているように感じます。
実際に西野さんの発信を見ると、2週目以降に少しずつ風向きが変わってきたことをうかがわせる言葉もしばしば。まだ大きく状況が変わったと断言できる段階ではありませんが、ファンの後押しや口コミの広がりによって、ここから持ち直す可能性は十分にあります。初動だけで作品のすべてを判断するのではなく、ここからどう伸びていくのかに注目する段階に入ってきたと言えそうです。
『映画 えんとつ町のプペル 約束の時計台』の止まった針は、再び動き出し“12時の鐘”は鳴り響くのでしょうか。死んでいない西野さんの目を見ると、まだまだ今後の展開から目が離せそうにありません。


