ラグビーとアメフトって一緒に見えるけど。。。いったいなにが違うの?
ラグビーとアメフトの違いとは?
ラグビーとアメリカンフットボール(アメフト)は、どちらもフィールド上で激しい体当たりや戦略が繰り広げられるスポーツです。そのため、見た目には非常に似ているように見えます。しかし、実際には多くの違いがあります。この記事では、ラグビーとアメフトの主な違いをルール、装備、プレイスタイルの観点から詳しく解説します。
ルールの違い
プレイの進行
ラグビー:
- パス:ボールを前方に投げることができず、基本的に後方へのパスで進行します。
- プレイの継続性:プレイは途切れることなく続きます。プレイが止まるのは、ボールがアウトオブバウンズになるか、反則が発生した場合です。
- 試合時間:前半40分、後半40分の計80分です。
アメフト:
- パス:前方にパスを投げることができるため、攻撃のバリエーションが豊富です。
- プレイの断続性:プレイはダウンごとに途切れます。1プレイごとに戦略を立て直すための時間があります。
- 試合時間:4クォーター制で、各クォーターは15分です。合計60分ですが、プレイが止まるたびに時計が止まるため、実際の試合時間はもっと長くなります。
スコアリング
ラグビー:
- トライ(相手のゴールエリアにボールを置く):5点
- コンバージョンキック(トライ後のゴールポストを通すキック):2点
- ペナルティゴール(反則後のフリーキック):3点
- ドロップゴール(プレイ中にボールを地面に一度落としてキック):3点
アメフト:
- タッチダウン(エンドゾーンにボールを持ち込む):6点
- エクストラポイント(タッチダウン後のキック):1点
- 2ポイントコンバージョン(プレイでエンドゾーンに再度持ち込む):2点
- フィールドゴール(ゴールポストを通すキック):3点
- セイフティ(相手のエンドゾーン内で相手プレイヤーをタックル):2点
装備の違い
ラグビー:
- 装備のシンプルさ:基本的な装備はシンプルで、ショルダーパッドやヘルメットは使用しません。
- 衣類:ラグビープレイヤーは、ジャージ、ショーツ、ソックス、スパイクシューズのみを着用します。
- 保護具:一部の選手は、口腔ガードや軽い頭部保護具を着用することがありますが、義務ではありません。
アメフト:
- 装備の重装備:アメフトの装備は非常に重装備で、ショルダーパッド、ヘルメット、膝パッド、ヒップパッド、胸部保護具などが含まれます。
- 防御装備:この装備のおかげで、激しいタックルや衝突から選手を保護します。
プレイスタイルの違い
ラグビー:
- 連続したプレイ:ラグビーは、連続したプレイが特徴で、ボールの奪取やトライに向けた攻防が絶えず行われます。
- ポジションの柔軟性:フォワードとバックスというポジションに分かれ、それぞれ異なる役割を持ちますが、全員がボールを持って走ることができます。
アメフト:
- 攻撃と防御の明確な区分:アメフトは、攻撃と防御が明確に分かれており、攻撃チームは4回の攻撃機会(ダウン)で10ヤード進むことを目指します。
- 専門化されたポジション:ポジションごとに専門化されており、クォーターバック、ランニングバック、レシーバーなどの役割が明確です。
- 戦略的プレイ:戦略的なプレイコールとタイムアウトが試合の流れを大きく左右します。
フィールドの違い
ラグビー:
- フィールドサイズ:フィールドは長さ100メートル、幅70メートルの長方形です。
- ゴールエリア:両端にトライラインがあり、その先にゴールポストが設置されています。
アメフト:
- フィールドサイズ:フィールドは長さ100ヤード(約91メートル)、幅53.3ヤード(約49メートル)の長方形です。
- エンドゾーン:両端にエンドゾーンがあり、その先にゴールポストが設置されています。
起源と歴史の違い
ラグビー:
- 起源:ラグビーは19世紀初頭のイギリスで生まれました。ラグビー校の生徒がサッカーの試合中にボールを手で持って走ったことがきっかけで誕生したと言われています。
- 歴史:1863年にはラグビーフットボール連合が設立され、現在のルールが確立されました。
アメフト:
- 起源:アメフトは19世紀後半のアメリカで、ラグビーとサッカーの影響を受けて誕生しました。
- 歴史:1880年代にウォルター・キャンプがルールを改良し、現在のアメリカンフットボールの基礎を築きました。
ラグビーとアメフトの文化的背景
ラグビーの文化
イギリス発祥:
- ラグビーはイギリスで生まれ、英連邦諸国を中心に広まりました。特にニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、フランスなどで人気があります。
- ニュージーランドのオールブラックスは世界的に有名なラグビーチームで、ハカという伝統的な舞踏を試合前に披露することで知られています。
スポーツ精神:
- ラグビーではスポーツマンシップが非常に重視されます。試合後には対戦相手同士で握手を交わし、互いの健闘を称える文化があります。
- また、試合中の審判に対する敬意も大切にされており、選手たちは審判の判定に対して抗議することなく従います。
アメフトの文化
アメリカ発祥:
- アメフトはアメリカで発展し、アメリカンスポーツの代表的な存在です。特にNFL(ナショナルフットボールリーグ)が人気で、スーパーボウルはアメリカ最大のスポーツイベントの一つです。
- スーパーボウルは単なるスポーツイベントに留まらず、音楽パフォーマンスや広告も注目される一大エンターテインメントです。
戦略と技術:
- アメフトは戦略と技術が非常に重要なスポーツで、コーチ陣の戦略やプレイコールが勝敗を左右します。
- チームには多くのスタッフが関わり、選手一人ひとりに対して詳細な戦術指導やトレーニングが行われます。
ラグビーとアメフトのルール細部の違い
ラグビーのルール詳細
スクラム:
- スクラムはラグビーの特徴的なプレイの一つで、反則後やボールが前方に進んだ場合に行われます。両チームのフォワード選手が組み合ってボールを争います。
ラインアウト:
- ボールがタッチラインを越えた場合、ラインアウトが行われます。両チームの選手が列を作り、ボールを投げ入れて争います。
ラックとモール:
- ラックは地面にあるボールを争うプレイで、モールは立ったままボールを保持するプレイです。どちらもボールを奪い合うための重要な要素です。
アメフトのルール詳細
ダウン制度:
- アメフトでは、攻撃チームが4回のダウンを使って10ヤード前進することを目指します。10ヤード進むと再び4回のダウンが与えられます。進めない場合は相手チームにボールが渡ります。
キックオフとパント:
- 試合開始時や得点後に行われるキックオフと、攻撃権を放棄する際に行うパントは、フィールドポジションを重要視する戦略的なプレイです。
ブリッツとゾーンディフェンス:
- ブリッツはディフェンスがクォーターバックを速やかにタックルする戦術で、ゾーンディフェンスは特定のエリアを守る戦術です。これらの戦術が試合の展開を大きく左右します。
観戦の楽しみ方
ラグビー:
- ラグビーは、連続したプレイのダイナミズムと選手のフィジカルな強さが魅力です。試合中のフリーな動きと戦略的なプレイが観戦のポイントです。
- 試合後の選手同士のスポーツマンシップも見どころの一つです。
アメフト:
- アメフトは、戦略と技術の結晶としてのプレイコールや、選手の爆発的なプレイが魅力です。特にスーパーボウルは、ハーフタイムショーも含めた一大イベントとして楽しめます。
- さらに、各プレイごとの戦略的な駆け引きが観戦の醍醐味です。
まとめ
ラグビーとアメフトは見た目は似ているものの、ルールや装備、プレイスタイル、フィールドの形状など、多くの違いがあります。どちらのスポーツも独自の魅力があり、戦略性や身体能力が試される競技です。それぞれの違いを理解することで、より深く楽しむことができるでしょう。