失業給付もらう前に就職するのは損?再就職手当はどれくらいもらえるの
失業給付もらう前に就職するのは損?再就職手当はどれくらいもらえるのか
失業給付を受け取っている間に新しい仕事を見つけた場合、失業給付をすべて受け取る前に再就職することになります。このような場合、「再就職手当」を受け取ることができる可能性があります。再就職手当とは、失業給付の残期間がある中で再就職を果たした場合に支給される手当のことです。今回は、再就職手当の金額や条件について詳しく解説します。
失業給付をもらう前に就職するメリットとデメリット
メリット
1. 再就職手当が支給される
再就職手当を受け取ることで、失業給付を全額受け取らなくても、一定の金額を手にすることができます。再就職手当は、失業給付の残期間に基づいて計算されるため、早期に再就職することで、手当の額が増える可能性があります。
2. 経済的安定の早期回復
再就職することで、安定した収入源を早期に確保できます。失業期間が短ければ短いほど、経済的な不安が減少し、精神的な安心感を得ることができます。
3. 職業経験の継続
再就職することで、職業経験に空白期間が生じることを防げます。キャリアの継続性を保つことで、将来的な職業展望やキャリアアップに有利になります。
デメリット
1. 失業給付を全額受け取れない
再就職することで、失業給付を全額受け取ることができなくなります。失業給付の残期間が多い場合、その分の給付を受け取れないことになります。
2. 再就職先の不確実性
新しい仕事が必ずしも期待通りのものでない場合があります。早期に再就職することで、慎重な仕事選びができなくなる可能性があります。
再就職手当とは?
再就職手当は、失業給付の支給残期間が一定以上ある状態で再就職した場合に支給される手当です。これは、早期に再就職を促進するための制度であり、失業者の生活を支援するために設けられています。
再就職手当の条件
再就職手当を受け取るためには、以下の条件を満たす必要があります。
1. 失業給付の支給残期間が1/3以上あること
失業給付の基本手当の支給残期間が、所定給付日数の1/3以上(45日以上)残っていることが条件です。例えば、所定給付日数が150日の場合、50日以上の支給残期間があることが必要です。
2. ハローワークでの紹介または特定の方法での就職
再就職が、ハローワークの紹介や、指定された再就職支援機関を通じて行われた場合が条件となります。これには、求人情報サイトを利用した就職も含まれます。
3. 雇用期間が6ヶ月以上の見込みがあること
再就職先の雇用期間が6ヶ月以上の見込みがあることが必要です。また、再就職先が同じ事業主でないことも条件の一つです。
4. 前職の退職理由が自己都合退職でないこと
前職の退職理由が自己都合退職ではない場合に限り、再就職手当が支給されます。やむを得ない理由での退職や、会社都合での退職が該当します。
再就職手当の金額
再就職手当の金額は、以下の計算式で決定されます。
支給額の計算
再就職手当の支給額は、失業給付の残日数に基づいて計算されます。具体的には、以下の通りです:
支給残日数の60%または70%(再就職が所定給付日数の1/2以上の場合は60%、1/3以上の場合は70%)×基本手当日額
例えば、基本手当日額が5000円で、失業給付の支給残日数が100日ある場合、再就職手当の金額は以下のようになります:
- 所定給付日数の1/2以上残っている場合:100日×5000円×60%=30万円
- 所定給付日数の1/3以上残っている場合:100日×5000円×70%=35万円
再就職手当を受け取るための手続き
再就職手当を受け取るためには、以下の手続きを行う必要があります。
1. 再就職の報告
再就職が決まったら、速やかにハローワークに報告します。再就職先の雇用契約書や内定通知書などを持参し、再就職の事実を証明します。
2. 再就職手当の申請
再就職後、必要な書類を揃えてハローワークで再就職手当の申請を行います。申請書類には、再就職先の情報や雇用契約書のコピーが必要です。
3. 支給決定と振り込み
ハローワークでの審査が完了し、再就職手当の支給が決定すると、指定した銀行口座に手当が振り込まれます。通常、申請から支給までには数週間かかります。
まとめ
失業給付をもらう前に再就職することには、再就職手当を受け取るというメリットがあります。再就職手当は、失業給付の支給残期間に基づいて計算されるため、早期に再就職することで手当の額が増える可能性があります。一方で、失業給付を全額受け取れないというデメリットもあります。再就職手当の支給条件や金額を理解し、自分にとって最適な選択をすることが重要です。