歴史と地理はゲームで学んだ 筆者の成績をアップさせた1988年発売のレトロゲーム

ファミコン版『信長の野望・全国版』(光栄)

苦手な科目もゲームのおかげで成績アップ

 1988年といえば、国民的RPG『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』が発売され、一大ブームを巻き起こした年です。当時、小学生だった筆者は、年に何本もソフトを購入することができなかったのです。人気のあまりなかなか手に入れられなかった『ドラクエ3』は後回しにして、別のソフトを購入したのですが、そのおかげで学校の成績があがりました。そんなゲームについて振り返ります。

 1988年3月18日KOEI現:コーエーテクモゲームス)より発売されたのが、ファミコン版『信長の野望・全国版』です。このゲームの存在を筆者は以前から知っていました。というのも従兄弟が、本作のMSX版を持っていたため、とても関心を持っていたのです。ファミコン版が発売されることを知り、満を持して購入しました。

 本作は戦国時代を舞台にしたシミュレーションゲームで、好きな大名を選択して日本統一を目指してプレイします。内政をして国力を高めたり、戦争をしかけて隣国を奪ったりして、勢力を大きくしていきます。

 暗殺をしかけて隣国の大名を殺すことができれば、その国が大名のいない空白国になります。するとその国の隣国で入札が行われて、一番高い金額を提示した大名の領地になるのです。戦争で兵士を失わずに国を奪えるので、効率のよい勢力拡大方法でした。

 さまざま大名でプレイできるため、最初は織田信長などの有力大名でプレイして、慣れてきたら弱小大名で下剋上を目指すのも楽しみのひとつでした。 条件を満たせば、イベント「本能寺の変」が起こることもあり、歴史を再現したリアルさに驚かされた記憶があります。 筆者はこのゲームに夢中になったことで、戦国大名の名前や、年号と出来事を多く覚えることができました。その結果、歴史のテストの点数がよくなったのを覚えています。

 1988年12月2日ハドソン(現:KONAMI)から発売された『桃太郎電鉄』で遊んだことで、筆者は地理の成績があがりました。本作は、双六形式で全国各地の土地に移動し、そこで物件を購入するなどして資産を競うゲームです。ゲームをスタートすると、目的地が決められます。主要な都市であれば、おおよその位置は知っていましたが、地理が苦手だった筆者は、聞いたことがない土地だと、どこにあるのかわかりません。ゲーム内で誘導してはくれるのですが、ピンとこない土地が多かったのです。

 その土地に到着すると、そこにある物件や建物などを購入することができます。購入できるものは、その土地由来のものが多かったため、名産品や特長を覚えるのに役立ちました。地理のテストで答えに迷った時に、このゲームのことを思い出して回答した記憶があります。これらのゲームで遊んでいた頃は、母親から「ゲームは一日一時間まで」と言われていた時期でした。でも、ゲームのおかげで成績があがったのだと知り、その条件が少し緩和されたのです。






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