みんな大好き「るーみっくわーるど」 アニメにもなった高橋留美子先生のマンガたち

世代を超えて愛される「るーみっくわーるど」

「めぞん一刻〔新装版〕」1巻 高橋留美子 (小学館)

 2022年にリメイク版が放送されたアニメ『うる星やつら』の原作者といえば高橋留美子先生です。高橋先生は小学館の「週刊少年サンデー」での連載を中心に、数多くの作品を世に出してきました。彼女の愛称である「るーみっく」にちなんで、高橋作品を「るーみっくわーるど」と呼ぶファンも大勢います。

 そんな高橋先生の作品のなかから、彼女の代表的な3つの作品について振り返ります。

 水を被ると女の子になってしまう拳法家を主人公としたマンガ『らんま1/2』は、1987年から1996年まで「週刊少年サンデー」で連載された作品です。主人公・早乙女乱馬と彼が居候している同情の娘で許嫁の天道あかねとのラブストーリーが描かれています。乱馬以外にも水を被ると豚になったり、猫になったりするキャラクターが登場し、ドタバタコメディの要素もあります。

 2011年には実写ドラマ化されており、早乙女乱馬を賀来賢人さんが、天道あかねを新垣結衣さんが演じました。また、女・乱馬は夏菜さんが演じており、今から思えば豪華なキャストでした。

 1980年から1987年まで『ビックコミックスピリッツ』で連載されていたのが、『めぞん一刻』です。古いアパート「一刻館」の管理人・音無響子と、アパートに住む主人公・五代裕作とのちょっと大人なラブストーリーが描かれています。

 響子は結婚半年で夫を亡くした未亡人であるため、五代との新たな恋に対して臆病なようすをみせます。また五代も、響子の亡き夫に遠慮するような場面も見られます。ストーリーが進むにつれて近づく2人の距離を、高橋先生は見事に描いています。

 人間と半妖怪との恋愛模様を描いた『犬夜叉』は、1996年から2008年まで『週刊少年サンデー』で連載された作品です。戦国時代にタイムスリップしてきたヒロイン・日暮かごめと、かごめに封印を解かれた邪悪な少年・犬夜叉が冒険に出る物語です。

 当初は険悪な雰囲気だった2人ですが、命懸けの戦いなどを経て気持ちが通じ合うようになっていきます。特に犬夜叉を優しく包み込むかごめの成長に注目して読んでいただきたい。

 今回は、高橋留美子先生が描く3本のマンガについて触れました。『うる星やつら』だけでなく、今回紹介した3作品もアニメ化されています。これだけ多くの作品がアニメ化されている漫画家も珍しいです。今後も高橋先生の作品から目が離せませんね。






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