『キン肉マン』の「48の殺人技」誕生秘話！　敗北からの栄光獲得

『キン肉マン一挙見Blu-ray V2への道！ ザ・ビッグファイト編』　
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どん底に陥ったキン肉マンに手を差し伸べたのは？

2023年にアニメ『キン肉マン』の新シリーズ制作が発表された。1979年に「週刊少年ジャンプ」で連載が開始され「週刊プレイボーイ」で連載が続くなど、多くのファンに愛されている作品だ。「火事場のクソ力」や「キン肉バスター」などの必殺技を駆使して強敵と闘う姿が人気のキン肉マンだが、無名の選手に敗北しどん底に陥った時期がある。

　第一回超人オリンピック決勝で宿敵・ロビンマスクに勝利したキン肉マンは、タイトルをひっさげて、全世界サーキットに出発する。最初の遠征地ハワイにて、ジェシー・メイビアとのタイトル戦に臨む予定のキン肉マンは、前哨戦で付き人のプリンス・カメハメと試合を行い、わずか7秒で敗北。付き人に負けたキン肉マンには闘う価値は無いと、ジェシー・メイビアには相手にされない始末。チャンピオンから負け犬に転落した瞬間だ。

　プライドをズタズタにされたキン肉マンの前に現れたのが、7秒でキン肉マンを倒したカメハメだ。カメハメはキン肉マンの素質を見抜き、自分の元で修行するように説得する。後にキン肉マンの代名詞となる「48の殺人技」も伝授しようと熱の入れよう。カメハメの思いを受け取ったキン肉マンは厳しい修行に明け暮れる。

　修行の結果、見違えるほどの肉体美を手に入れたキン肉マンは、48の殺人技を引っ提げてジェシー・メイビアの前に現れる。付き人を冥王星までぶん投げるようとするなど見違える姿を見せて、正式な対戦が決定。ジェシー・メイビアとの対戦では当初苦戦するものの、最後は48の殺人技のひとつ「風林火山」で勝利を手にする。

　タイトルを獲ったからと調子に乗って、相手を見下すと足元をすくわれるとの教訓と共に、自分を倒した相手であっても学ぶところがあれば学ぶべきとの謙虚さを教えてくれる学びの深いストーリーだ。

　ハワイでの対戦を終え、アメリカ本土に渡ったキン肉マンに待っていたのは、第一回超人オリンピック決勝戦で戦ったロビンマスクとの再戦だ。キン肉マンに敗北したロビンマスクは、アフリカにて動物管理係の職についたものの、栄光を捨てきれずアメリカへ。行き倒れになったところを拾われていた。

　キン肉マンとロビンマスクは、超人オリンピックの再戦とばかりに名勝負をくり広げるが、キン肉マンからタイトルを奪おうとした者がセスナを試合会場に激突させ、試合は中断する。キン肉マンをかばったロビンマスクは、セスナの下敷きとなり、谷底に堕ちて行方不明となる。

　ジャンプコミックス『キン肉マン』の5巻に納められたこれらのストーリーは、アメリカが舞台なためか、絵柄までアメコミ調と言う声もあがっている。キン肉マンの代名詞「48の殺人技」の誕生とともに、これまでとは違うテイストを味わえる物語だ。